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2022年12月20日 トピックス

第107回企画展講演会を行いました(講演会⑥⑦⑧)

11月13日(日)に講演会⑥、11月20日(日)に講演会⑦、そして、11月23日(水・祝)に講演会⑧を開催しました。

11月13日は、渡辺晃宏氏(奈良大学文学部 教授)による講演会でした。都城出土の木簡研究の第一人者である渡辺氏は、「上野三碑とその時代-史料からみた古代上野国と律令国家-」の題目で、上野三碑が建立された飛鳥・奈良時代に盛んに用いられた木簡を中心とする出土文字資料から上野国と中央の関係や、その特徴について語られました。

11月20日は、阿久澤智和氏(前橋市教育委員会 文化財保護課)と滝沢匡氏(高崎市教育委員会 文化財保護課)の2 名による講演会を開催しました。阿久澤氏は、「上野国府の探求」と題して、元総社町で行われている上野国府を解明するための発掘調査で礎石建物跡や堀立柱建物跡などの遺構、区画構の検出により官衙関連施設の存在が認められた事柄などについて、現在の調査結果・状況を踏まえ、説明されました。滝沢氏は、「遺跡から見た古代多胡郡-多胡郡正倉跡を中心に-」と題して、多胡碑周辺の発掘調査によって明らかになった正倉の遺構や多胡郡正倉跡の特徴をはじめ、正倉の設置背景や県内で初めて瓦葺屋根が採用されるに至った理由など古代の役所の最新の研究成果について話されました。

11月23日は、前澤和之氏(群馬県地域文化研究協議会)による「『上野国交替実録帳』と上野三碑」でした。前澤氏は、国内で唯一の郡の役所の施設が記された史料である「上野国交替実録帳」の研究の現状について話されました。そして、交替実録帳と上野三碑の両史料と発掘調査によってみえてきた上野国の実態を比較し、その特色について語られました。

第107回企画展「上野三碑の時代-7・8世紀の都と東国-」会期初日の10月8日に開催した開催記念講演会を皮切りに、会期中に合計9回の講演会を開催することができました。各専門分野の第一線でご活躍の方々を講師に迎え、また、多くの皆様が講演会にご参加くださり、盛況のうちに終了しました。

 

 

 

 

 

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